友達の話

僕の友達が日記を書いていました!以下はそれの書抜きです!一応彼氏の話の続きです。

 

kuma2909.hatenablog.com

 

 あの人から再度連絡が来たのは、LINEで別れを告げた金曜日から五日後のことだった。相変わらず彼は深呼吸をして私を待たせる。その文面は意外と簡素なもので要約すると「今までありがとう、これからも友達としてよろしく」というものであった。あの人は女々しい性格なのでネチネチと駄々をこねるかと思われたが意外なことにさっぱりとしていた。私とあの人は単なる同じサークルに所属していて民俗学の授業が被っている友達の関係になったのだ。そして今日があの人と正式に友達になってから初めての民俗学の日であった。教室に向かう途中私は悩んだ。今までと同じように席を詰めて隣に座るべきか否かを。私と彼は友達なのだ。やはりここは三人席の間を一つ空けて隣に座るべきなのではないだろうか。そもそも別々の席で受けるべきなのか。いつもの席に座っているあの人になんと声を掛ければ良いのか・・・。結果から言うとそんな私の思索は徒労に終わった。民族学のいつもの席には彼の姿はなく、授業前、授業中、授業後を通して教室中をキョロキョロと見ていたが、あの人の姿は見られなかった。彼は民族学を自主休講していたのだ。

 彼は私に別れを告げられて私との接し方にも戸惑い、是が非でも私と合わなきゃいけないこの授業を休んだというのは私の考えすぎだろうか。しかしその行動は私がイメージするあの人と恐ろしいほどに重なる。別れを告げられてさっぱりと友達としてよろしく等と言う彼は不自然極まりない。実にあの人らしい。こうでなくてならない。彼の今日の自主休講の選択は自然の成り行きだ。もちろん今日の彼の思考は私の空想でありただ単に風邪を引いただけという可能性もあるので判断はとりあえず保留しておこう。私とあの人はまだ友達だ。

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