愛の告白の仕方を模索する

 告白というものは実に照れくさい。俺ら友達だよね、友達だね、友達でしかないよね、異性として好きです、あなたのことを心から愛しています。この唐突な切り替わりはとても精神力を使うし、中々切り替えられない。元々欲望に塗れた間柄の人間に対してであれば告白なんかなんの造作もないことに思える。しかしそんな関係性で始まる愛が良質だとは思えないし幸せになれる気もしない。僕自身の好みでいうとそういう欲望にまみれた低俗な人間よりもそういう欲とは無縁の高尚な人間が好きなのだ。だからそういうイージー告白ルートに至る道は閉ざされている。だから僕の愛の告白には友達からの移行が付きまとう。唐突な移行はかなり難しい。第一相手に自分を異性として意識させられていなければ告白が報われる可能性は低いだろうし言い出すに言い出せないだろう。つまり僕がスムーズに愛の告白をするためには友達から異性へのゆったりとした移行が必要となる。僕は過去二回愛の告白に踏み切ったことがあるけど、どちらも失敗した。それはもちろん僕自身の魅力のなさにも原因はあるだろうけど一番の原因は移行の唐突さだったと思う。だから僕は次の告白のときにはより慎重にならなければいけない。

 

 そして僕の愛の告白の欠点はその口下手さにもある。僕が相手を好きになった理由は大抵複雑だ。しかし告白のときにそんな長い理由を長々と話していては不信感を与えてしまいかねない。だけど僕はつい話してしまう。あぁでももちろん君の顔が綺麗で好みだとか髪が美しいだとかキスがしたいだとか、抱きしめたいだとかましては性行為がしたいだとかは伏せておく。もちろん恋愛感情にはそういう気持ちは付きまとうものだけどそういうものは直接的じゃない方がいいと僕は思っている。そういうのはあとから付随してくるものだと。だから僕は専ら精神面のことを長々しく語る。肉体面じゃなく。僕にない~を君が持っていて君と一緒に居れれば、とても嬉しいだろうしと僕自身もとても成長できる、てな感じの論調が好きだ。しかし客観的にみれば僕は相手のことを知ったかぶり過ぎているし、そもそも自己中心的で誠実さにかけるし、相手が僕をと付き合ってなんの得になるのかも分からない。というか僕は口下手だから口頭でこのような言葉ははっきりと言えない。やっぱり告白は難しいと思う。解決策として思いつくのは文章で伝えることだ。僕は文章上だと酷く饒舌になるからより正確に想いを告げられそうな気がする。懸念点としては記録に残ってしまうことだがそこは止む終えないリスクなので受け入れるとしよう。

 

 以上のことをまとめると僕は徐々に異性の関係に移行しつつ手紙で愛の告白を告げればいいということになる。しかし実地経験のない恋愛素人の机上の空論なのでどこまで頼っていいのか疑問である。僕は明らかに経験不足なのだ。今まで恋愛をしてこなかったことに全く後悔なんてなかったけどいざ本当に好きな人ができてみると自分の慣れてなさを急に悔いることになる。高校時代に好きでもない人間とでも恋愛関係になるプロセスを何度か踏んでいれば今抱えている問題も成功するにしても失敗するにしてももっとスムーズに足を運べたはずであろう。少なくともこんな風に毎晩毎晩先行き不透明な関係にもやもやして抱きまくらを抱きしめるようなことをしなくて済んだはずなのだ。前は高校時代に不純異性交流にうつつを抜かしていた奴らを卑下していたがそんな奴らを尊敬せざるを得ないのが現状である。なんとも情けない。

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