新型コロナウイルスがなければ、明日から大学の学際準備が始まっていた。私が所属するサークルでは例年かたぬき屋の模擬店を出していた。一応オンライン開催というよくわからない学祭が行われるらしい。何でもかんでもオンラインすれば良いという訳ではない気がする。ということで明日から月曜日まで授業はなくなる。学祭といえば浮かれ切った周りの人間達と浮かれきれない自分を比較して、自分を見つめ直す良いきっかけとなる行事である。昨年は青春の花を咲かせる人たちをみて感傷的な気持ちになっていた。
感傷的な気持ちになんてならない方が良いので、ある意味新型コロナウイルスの影響は有り難いとも言える。けれどもあの刺激的な体験を出来ないのは惜しくも感じる。話は変わるが私が経験した過去2回の学祭で2回とも片思い中の女の人が他の男と歩いているのを見た。ちなみにそれは別の二人の女の人である。そっかそっかと心を落ち着かせて、隣のテントの模擬店でやきそばを買って一人で食べる。あの屈辱を味わうことなく今年は終わりそうである。あの屈辱が僕を成長させるはずであった。でも結局あってもなくてもあまり変わらないというのがオチである。