【感想】ザ・エレクトリカルパレーズは黒歴史なのか?

吉本興行のお笑い芸人ニューヨークのYouTubeチャンネルで絶賛公開されている「ザ・エレクトリカルパレーズ」を見てある程度感想が纏まったので書きたいと思う。まだ見ていない方は是非見てみて下さい。

 

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あらすじ

 話はラフレクラン、オズワルド、ガーリィレコード、空気階段など現在人気を集めている東京吉本17期生がまだ吉本の養成所(NSC)に通っていたときのことだ。その授業で一際、異彩を放つメンバーが居た。彼らはザ・エレクトリカルパレーズと書かれたTシャツを身に纏い、お笑いに精進していた。養成所に通う他の生徒はエレパレメンバーのことを「勘違いした痛い奴ら。」「セックスサークル。」などと揶揄した。

 そして2020年彼らの先輩である、ニューヨークがエレパレ含むNSC17期生らにインタビューを敢行する。当時エレパレに対して敵意を抱いた者、エレパレを謳歌していた者それぞれが感じていた思いが溢れ出す。ニューヨークがその真相に迫るとき、ラフレクラン西村の暗躍が徐々に明らかになっていく。

 

ザ・エレクトリカルパレーズは黒歴史なのか

 ザ・エレクトリカルパレーズがやっていたことは一般的に見てとてもダサいことだ。自己陶酔を重ね、公園に集まり、夢を語り、オリジナルソングを歌う。大人はこんなことをしない。けれども誰にもこういう自己陶酔に陥る時期はある。私が今こうしてブログで熱い思いを書き殴っているのもエレパレなのかもしれないし、中学校のときに不良に憧れて自転車を改造していたのもとてもエレパレだ。人は誰しもこういう黒歴史を抱えて生きている。それは今考えれば顔が赤くなってしまうようなことだ。

 エレパレメンバーらはエレパレをやっていたこと恥じている。芸人デビューをしたときに先輩芸人からエレパレに入っていたことをイジられ、メンバーは西村がエレパレだったことを隠そうとする。彼らにとってエレパレは消したい過去なのかもしれない。一般的に掘り返されたくない思い出をニューヨークがお得意の底意地の悪さで掘り返そうとする。こんなに恥ずかしいとされていることなのに、お笑い芸人という文脈で見ると急に笑いや感動を覚えるものになる。侍スライスが語ったエレパレでのキラキラした思い出はどんなに痛くても今の彼らを作り上げているものの一つになっているだろう。黒歴史にはそれなりに当時の思いが詰まっているものだと私は思う。今の自分にとっては青くて隠したいものかもしれないけど私達はそれをするべきではないのかもしれない。それを笑いにし、時には愛でてやることで次に進む原動力になり得る。ザ・エレクトリカルパレーズの痛々しいように思える青春劇は私達に黒歴史との新しい向き合い方を教えてくれたのだ。最後に本ブログタイトルに掲げた「ザ・エレクトリカルパレーズは黒歴史なのか?」という問い対して黒歴史かもしれないが同時に愛でるべきものであると私は答えたい。

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