アート

 今日は美大に通う友人のアートの展示会に行ってきた。チラシには「表現とは自身の精神世界を表出する行為だ。」との触れ込みがあり、行く前から何かモヤモヤがずっと私の中にあった。展示会場に着くとそこは小さなコンクリート張りの部屋だった。受付には美大らしく前衛的なおしゃれをした男が座っている。私が受付に行っても男は何も喋りださない。仕方なく、「自由に見ていい感じですか?」と切り出すと男は「はい。名前だけ書いてください。」とB5ノートをとボールペンを渡してくる。名前を書きいざ展示物へ。すると私は気づくこの場に居る外部の人間は私だけだと。奥の方で複数人で居るのは学生であった。私に見向きもしない。しかしそんなことを気にしても仕方ないのでアートを見ることにした。

 アートにはそれぞれ作者の説明文が添えられている。だが、その説明文も抽象的な概念をふんだんに盛り込んだアートの一種のような文章だった。友人の作品もあった。でも結局それを鑑賞して浮かんできたのは感動などではなくどこに向けたら良いのか分からない嫌悪感であった。チラシに書かれた格好つけた表現の定義、受付のいけ好かない態度、学生生活を謳歌する奥の学生、鑑賞のセンスがない自分、一生懸命制作をした友人等など作品外の要素を気にしてしまって何も正常に判断出来なくなった。奥には恐らく友人も居たが感想を伝えるのが不可能だと判断して私は無言でその場を後にした。

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