はしゃげないけど酒好き

 4月に入り大学での対面授業が本格的に始まった。それを契機に私は大学のある国分寺の街を飲み歩くことになった。最も気軽に誘える仲の良い友人とはサイゼリアでバカでかいワインをがぶ飲みした。結局空ける事はできず3週間ほど経った今でも私の家に放置されている。その次の週には演劇サークルの後輩3人とお酒を飲んだ。サイゼリアと比べれば高い店であった。私は格好つけてATMで1万円程お金を下ろしてから飲み会へ向かった。結果からすれば4人で酒を飲んで1万円で収まるはずもなかった。だから中途半端に多めにお金を出すという情けない行動をせざるを得なかった。

 正直な所、1万円という貧乏学生にとっての大金をその飲み会に出すことには躊躇いがあった。だが一軒目を終える頃には、気持ちよく1万円を出していた。その飲み会には三回生2人と二回生1人が参加していた。彼らと飲むと酒を心から楽しんでいた頃に戻れたようでとても嬉しかったのだ。二回生の奴は酒とか女とかの話を嬉しそうにしていた。残念ながらセックスの話はなかった。不純を良しとするのが大学二回生というものである。不健全で健全な中弛みを謳歌している最中なのだ。私もそんな感じであった。しかしながら今は如何だろう。四回生となり社会と学生の境界線に迫害されている。いや自主的に半ば投身自殺のような形だろうか。酒を飲んで馬鹿みたいにはしゃぐ大学生を正常に馬鹿だと判断出来るまでに成長というか退化をしてしまった。大人ぶっているけど本当は二回生の心持ちに憧れているのだよと声を小にして言いたい。それはそれは儚いウィスパーボイスでね。

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