自慰としての自慰行為

 社会人になって自慰行為に励む時間がここまで貴重になってくるとは思わなかった。僕はなんと自慰行為を平日の5日間していない。こんなことを言ったら学生の皆からは「かっこつけてんじゃねーぞ」と怒号が飛び交ってきそうなものだが、まぁ事実だから仕方がない。学生のときには自室でパソコンに向かって、飽きたらロフトベッドを登って自慰行為をするというのを繰り返していた。今思えばあの時間はとても幸せだった。

「幸せは失って初めて幸せだったことに気づく。」

そんな格言の意味をこんな情けない経験で気付くとは思わなかった。

 しかしだからといって土日になったら、昼夜問わずシコリ倒すのかというとそうではない。休日はそれはそれで貴重だから、無為な自慰行為に時間を使っていられない。朝目が覚めて、早朝にそれをサクッと済ましてしまう。30分くらいだろうか。いやちょっと格好つけてしまった、5分でそれを済ます。するとその後はとにかく自由な時間が続く。性欲に縛られない。朝活を豪語するジジィはこんな気分なんだろうと思う。明朗快活に午前中に家事を片付ける。充実感が生まれる。そしてブログを書く。充実感を綴る。

 しかしこう考えてみると僕の学生生活は自慰行為を通して形成されていたことに気づく。僕は常にシコれる出来事を探していた。シコるために大学に入学して、シコるために社会学を学び、シコるために演劇研究会に潜り込んだ。その4年間をオナペット探しに費やした。で、言い過ぎでもなんでもなく千の夜をシコった。千の朝もシコったかもしれない。僕は熱意のある自慰行為をしていた。確実に自分を慰める以上の意味があった。アレは自慰行為ではなくて、青春行為と呼ぶに相応しい。いやちょっと格好つけ過ぎか?しかし今やっている行為は慰めの意味以外何もないことは確かだ。僕はそれがとても悲しい。

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