アニメを観れない

 社会人になってから僕はアニメを観なくなった。正確に言うと物語を第三者として見ること全般が苦痛で仕方なくなった。僕は社会人として物語性の薄い日々を生きているのに、アニメでは大々的な物語が進んでいる。すると相対的に僕自身の生活の意味が怪しくなってきて虚しくなる。

先日、僕は大学のサークルの後輩が主宰する舞台を見に行った。そこでもやっぱり同様の苦痛あった。その物語は恋愛ものだった。主人公とヒロインが相互に成長して、失ったものを取り戻すという流れが展開された。僕はそれをジーッと見ていた。演劇は物語の登場人物と同じ空間に居ることになるから、より虚しさが強くなる。そして同時に演劇を熱心に作る中で成長していく大学生という物語も一緒に上映されていた。以前は僕も大学生役で出ていたのだけれど今回は何故かOB役としてオファーを貰った。色々考慮した結界、役不足甚だしいので辞退した。二つの物語どちらに於いても僕は観客で、というか後半の物語には僕しか観客は居なかった。どっちの物語も面白かったけどね。

 

そんな訳で観客になるととにかく虚しくなるから、休みの日には一人称語りの小説を読むようにしている。Netflixも解約してしまった。小説は僕が物語の語り部として、登場人物として関わっているような気分になる。週末主人公、そんな塩梅である。

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