楽しくない氏、初めて友人から良い影響を受ける

 楽しくない氏にはたくさんの悪友が居た。不健康な煙草の道に誘う人、[検閲済]へ淫らな欲望を共に叶えに行こうと誘う人、単位を生贄にして美味しい二郎インスパイアラーメンを食べに行こうと誘う人、彼の下らない発想を褒め称え自信過剰へ誘う人等、彼はどうしてこのような人達に付き合っているのか甚だ疑問だが彼は彼でとても楽しそうにしているので私が口出し出来ることではない。彼もまたその悪友たちに堕落方向へ誘う屁理屈を唆すことで互いを低め合っていた。前述の人間全てがロクな大人にならないことは容易に推測できる(楽しくない氏は既に成人済みだが精神がかなり幼いため現状大人ではないこととする)。

 当然と言えば当然の話なのだが、楽しくない氏の友人は彼の誤魔化しようもない負のオーラを持ってして次第に淘汰されていく。大学一回生の頃に比べ大学二回生の現在は体感として友達が四分の一にまで減った気がすると彼は語る。彼は元来、下らない発想をしてしまう以外の面で決して負のオーラを纏う人間ではなかった。ところが煙草を肺に入れたり、[検閲済]で鼻を伸ばしたり、二郎インスパイアラーメンを全マシにしたりしているうちにすっかり変わってしまった。そしてそこから生み出される負マシマシの下らない発想が褒められてしまったことでそれをアイデンティティとし彼はそこから戻れなくなったのである。

 楽しくない氏には最近珍しく良友が居た。彼の良友は2、3ヶ月もすれば心が離れてしまうのが常であったがその人とは半年以上も変わらない良友の関係を維持している。ここで注意してほしいのが良友とは楽しくない氏にとっての良友なだけであってその人にとって楽しくない氏は悪影響を与える悪友でしかないということである。楽しくない氏がその良友から受けた影響は大きい。例を挙げるとすれば彼は8年ぶりに母親に誕生日プレゼントを買った。母親は急な彼からのプレゼントに少々困惑していたが、確実に喜んでいた。彼はなんだか嬉しくなった。楽しくない氏はこういった良友を糧にして自分が絶対しない行動を数多く行うのである。その先にロクな大人になる可能性があることを祈るばかりだ。

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