色欲の傷跡

 私は大学に入ってからいくつか恋をして、そのうちの数件は告白や交際に至った。要するに大学の期間、私は今まで異性に縋りたくて仕方なかったのだ。誰かの期間限定の唯一無二の存在でありたい、それ以上もそれ以下でもないように思える。だから夏季限定のフルーツパフェくらいの扱い以上のことを望んでいなかった。季節が過ぎれば忘れられても良い。それは自分視点に立っても同様で季節限定商品を求めるように先述の行いをしていた。

 だが最近になってそんな恋のあり方は間違っていたことに気づく。大学一年生のときそんな心持ちで愛の告白をした女性が居た。それはそれはダサい告白であった。そして今、彼女と会っても何も言葉が出ない。それどころか、グループワークでたまたまその事情を知る彼女の友人と一緒になってしまい、ダサい告白をしたダサい奴として認識されている。生活に支障が出まくりなのだ。もしも、私がそんなことをしなければ大学の友人として末長くお付き合いをすることになっていただろう。グループワークでもより活躍が出来たことだろう。私は夏季限定フルーツパフェなんかよりも定番商品を購入すべきだったのだ。しかしながら色欲の暴走とは恐ろしいもので、そのときはそうせざるを得なかった。今後の人生でそういった類の傷をいくつも背負うことを思うとなんだか暗い気持ちになる。とりあえず今は夏季限定商品をレギュラーメニュー化することを目標にアイデアを振り絞るしか無いのである。

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